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ネット通販におけるオンライン書店と本の流通



ここでは、ネット通販が変えた本の流通について説明します。

オンライン書店の台頭

オンライン書店の台頭

ここ数年のインターネット通販の隆盛は目覚ましい発展があります。中でもインターネットで書籍を販売するオンライン書店の市場は、急激に拡大しています。

出版科学研究所の推計によると、オンライン書店の市場は、2000年は70億円でしたが2006年には720億円と一気に跳ね上がり、6年間で10倍を超える成長を示しています。

店の形態としては、街に店舗を持たないネット専業のショップと、一般の書店が経営するものがあります。ネット専業のオンライン書店では、アマゾン、楽天ブックス、honto、セブンアンドアイ、クロネコヤマトのブックサービスが有名です。そのほかにも、学術書などの専門分野に特化した店もあります。

緻密なマーケティングによる付加価値の高いサービスを提供

オンライン書店の売り上げ拡大の秘訣に、インターネットを活用した緻密なマーケティングがあります。単に書籍を販売するだけでなく、読者の感想を紹介する掲示板の運営や、顧客一人ひとりの趣味や読書の傾向に合う商品を推奨するサービスなどを行ない、リアルな書店との差別化を図っています。例えば「これを買った人は、これも買っています」というリコメント機能なども、そのひとつです。

業界の最大手であるアマゾンでは、このような付加価値の高いサービスでずば抜けた販売力を誇っており、現在では日本の全書店のなかでも、最大級の売り上げ規模に達しているとみられています。

出版流通を変革するオンライン書店

アマゾンが快進撃を続けているその理由は、取次会社を通さずに直接、出版社から書籍を仕入れるしくみを確立しているからです。アマゾンでは、延べ床面積6万2,300平方メートルもの巨大倉庫を持っており、リアルな書店の大型店にも勝る巨大な書籍ストックを可能にしています。

この倉庫によって、"ロングテール"といわれる「1年に数冊しか売れないけれど、何年もずっと売れ続けている」書籍を扱うことができます。一般書店ではこういう「少ししか売れない」ようなロングテールの書籍は在庫負担にしかならず、出版社から送品されても返品扱いとなってしまうことがほとんどです。

ところがアマゾンは、このロングテールの書籍を委託販売で扱っています。「Amazon e託販売サービス」では、委託対象となる書籍の需要を予測して納入数を決定し、その数だけ出版社から送ってもらいます。商品が売れたら売り上げの60%が出版社に支払われるので、一般の書店の利益率(約21~24%)よりも高くなります。

所定期間内に売れなければ返品となりますが、アマゾンの需要予測は非常に高度で、実際に返品されることはほとんどありません。これまでの書店の常識に逆らい、少量しか売れない多種多様の商品を取り揃えることで、アマゾンは大きな利益を得ることができています。

現在、一般の書店に送品した商品のうち、書籍で40%以上、雑誌では35%が返品されています。自由に返品ができるこの委託制度が、深刻な出版不況の原因のひとつです。

ある大手取次会社によると、この返品を削減すれば流通経費が200億円、またあるオンライン書店の試算によると製造コストなどを含めれば2,000億円という巨額の経費が削減できるといわれています。(『メディア・リポート<「委託販売」から「買い切り」へ 本の流通を変える様々な動き>』より)

現在のオンライン書店の市場は、出版物販売額のわずか6.7%(『2010年 出版物販売額の実態 (「日販経営相談センター編集」) 』より)ですが、出版社と直接取引を行なうアマゾンのようなオンライン書店が出てきていることから、出版不況を打破する新たな流通ルートが確立されるのではないかと考えられています。