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装丁で変化する売り上げ



ここでは、書籍の装丁について説明します。

「装丁」とは?

「装丁」とは?

表紙やカバー、トビラ、帯をはじめ、本の外観のデザインのことを装丁(そうてい)といいます。使用する紙の選択や書体、製本材料の選択を含めた、製本の一連の工程を意味することもあります。

本の装丁では、読者が手にとりたくなるような印象的なデザインを施すこと、そして本の内容を効果的に伝えることが求められます。デザインの出来、不出来によって本の売り上げが左右されるため、良質なデザインを生み出す有名な装丁家には出版社からの仕事が殺到しています。

装丁家には、装丁のみを手がけるデザイナーと、装丁と製本の両方を手がけるデザイナーがいます。日本を代表する装丁家としては、鈴木成一氏や杉浦康平氏、菊地信義氏、粟津清氏、平野甲賀氏、原弘氏などが有名です。また最近は、グラフィックデザイナーが装丁を手がけるケースが増えており、『負け犬の遠吠え(酒井順子著 講談社)』の装丁を手がけた佐藤可士和氏などが注目されています。

壊れやすい本を頑丈に

昔の本は、現在のように装丁の技術が高くなかったためバラバラになりやすく、壊れやすいものでした。民族学や考古学の専門書店「岡書院」の書店主であり、編集者の岡茂雄氏は、壊れない丈夫な本づくりに奔走し、「装釘同好会」の創設に参加。機関誌『書物と装釘(1930年刊)』を刊行した際に、出来あがった本を床に叩きつけ、堅牢に仕上がっているかを試したといいます。

正しい"そうてい"はどれ?

「そうてい」という言葉を辞書で引くと「装丁」「装訂」「装釘」「装幀」の4つがあることがわかります。それでは、本来、どの「そうてい」が正しいのでしょうか? 本来は、"装い定める"の意味を持つ「装訂」が正しいのではないかといわれています。

「装幀」の幀(音読みで「タウ」)には掛け軸の意味があり、掛け軸を仕立てることを「装幀」と表記します。本の"そうてい"は、そうではないため、「装釘」「装丁」が適当だという説がある一方で、ページが抜け落ちていたり乱れていたりするのを「落丁」「乱丁」と表記するため、「装丁」はふさわしくない、という見解もあります。

制作者のこだわりが見える「装釘」の文字

「そうてい」に、どの文字を使うのかは、出版社や装丁家によってこだわりがあります。たとえば、先に紹介した岡氏は壊れない本づくりにこだわっていたため「装釘」の文字を好んで使っていたといいます。

雑誌『暮しの手帖』の創刊者として有名な花森安治氏は、書籍『花森安治の編集室(唐沢 平吉 著、晶文社)』なかで「本の内容にふさわしい表紙を描き、扉をつけて、きちんと体裁をととのえるは装訂ではない。作った人間が釘でしっかりとめなくてはいけない。本を大切に考えるなら、釘の字ひとつおろそかにしてはいけない」と話していたことが記されています。